Organized by Clear Edition & Gallery
Curated by Yoichi Nakamuta
この度、CLEAR EDITION & GALLERYでは、アーティスト小町渉の個展を二ヶ月に渡り、異なる展示構成で二部に分け開催いたします。
小町の作品は音楽やファッション要素が多分に含まれ、鑑賞者にタッチポイントを感じさせながらも、現代社会と呼応しながら発信される独自の視点や、時にシニカルなメッセージが含まれるウィットに富んだ表現で、重層的に構築されています。表現の根底には、通俗に惑わされる事なく一貫したピュアな創造性が感じられ、多くのファンが魅了され続けています。
二部で構成される今展示では、アート/ファッション/写真/インテリア/デザインといった分野を自由に行き来し、その多岐に渡る手法や表現を続ける小町の様々な面をコンパイルし、連続して展示が続く特別な機会となります。
初期衝動を具現化したファッションとペインティング作品を中心にしたエネルギッシュなインスタレーションで構成された、Part 01 “I Don’t Want To Grow UP”の展示を大盛況に終え、第二部へと続きます。
Part 02 “Just Like Heaven”と題された第二部では、現在の混沌とした世界とアーティスト自身を取り巻く現在の社会が表現され、ヴィニールシートでカヴァーリングされたソファや、戦線で使われていたヴィンテージシーツにプリントを施してある作品群で構成されます。
タイトル “Just Like Heaven”は、米歌手 ルイ・アームストロングの代表曲 [what a wonderful world] よりインスパイアされたものです。世界的に親しまれているこの名曲 [what a wonderful world] の歌詞は、当時の社会へのアイロニーが含まれています。それは、終結の見えないヴェトナム戦争、そしてその混沌とした世界に対して「なんて素晴らしい世界」という皮肉、しかし現実世界の悲惨な不幸が無くなった時に、皮肉ではなく言葉の通り世界の美しさが歌われている、というダブル・ミーニングの歌詞です。
第一部から続き第二部へのつながり、そして多層的に広がりをみせるアーティストの世界感を堪能できるまたとない希少な機会を是非会場にてご高覧ください。
STATEMENT
PUNK EXPRESSIONISM
(パンクエクスプレッショニズム)
小学生の時, T.REX を兄の影響でわけもわからず好きになり父に頼みチケットを入手し家庭教師に連れられ武道館公演に行った。父*が音楽関係の仕事をしていたのでシートはまさかの最前列センターだった。
アンコール曲ゲットイットオンの時に最前列の小学生の僕をメンバーのミッキーフィンがみつけてくれて何度も僕にタンバリンをなげるしぐさをして最前列客席の僕にめがけてタンバリンをなげてくれた。タンバリンをキャッチした瞬間どこからかのびてきた手が僕の手からタンバリンを奪い取った。いくら探しても誰が取ったか分からなかった。
ステージではマークボランの汗ではがれたグリッター化粧がキラキラと無音で輝いていた。
今もどこかに飛んでいるあのタンバリンを探している
報われない旅のマイストーリー
父* 亡父 ( 小町昭 ) はガメラ対ギャオス映画主題歌作曲で広く知られる作曲家
TO Peter Pan ,Marc Bolan & Giant Monster Gamera
( ピーターパン , マークボラン そして怪獣ガメラに )
- 小町 渉
Wataru Komachi |小町 渉
東京都出身。
コラージュ作品がアート蒐集家としても著名な米俳優/映画監督「DENNIS HOPPER / デニス ホッパー」氏のコレクション作品となり、それを機に本格的にアーティト活動を開始。アパレルブランド「CHRISTOPHE LEMAIRE / クリストフ ルメール」とのコラボレーション展示をパリにて開催欧米にて高い評価を得る。
以降 パリ/セレクトショップ「colette コレット」展示パリ/老舗デパート「Le Bon Marché / ル ボンマルシェ リーブ ゴーシュ」Collections Particulieres展に参加。
ミュージシャン「BECK / ベック」ヨーロッパツアーオフィシャルT-shirtsデザイン等、欧米にて精力的に活動を開始する。